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熊丸 博滋; 鈴木 光弘; 安濃田 良成; 中村 秀夫; 与能本 泰介; 村田 秀男
JAERI-M 91-167, 293 Pages, 1991/10
本報は、BWRの体積比1/424のスケール模型であるROSA-III装置において実施した3つの再循環ポンプ吸込ライン200%両端破断実験RUN902,905及び924の実験データを示している。これらの3実験は、既報の2実験(RUN926及び901)とともに、この破断形状における炉心冷却性能に関するECCS故障モードの効果を調べる一連の5実験の一部をなしている。これらの5実験の結果も本報では、比較されている。RUN902,924及び926は、ECCS用DG(ディーゼル発電機)の3つの異なる単一故障モードを模擬したものであり、RUN905は全てのECCSの故障、RUN901は全てのECCSの作動を模擬したものである。単一故障を仮定した3実験(RUN902,924及び926)においては、測定した最高の燃料棒表面温度(PCT)は、現行の許認可基準の1473Kよりかなり低い値であった。また、HPCS(高圧炉心スプー)故障の場合が最も厳しい炉心温度上昇となった。
鈴木 光弘; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 中村 秀夫; 与能本 泰介; 村田 秀男; 田坂 完二*
JAERI-M 90-073, 160 Pages, 1990/04
本報はROSA-III計画で実施した中口径破断実験(RUN991)の詳細な結果を示すとともに、他の実験結果と比較することにより、破断位置の影響及びECCS二重故障の影響について得られた知見についても示している。ECCS配管破断によるLOCA事象においては、他の1系統のECCS故障を仮定することにより二重故障が生じる。このECCS配管破断LOCAに関する実験的研究は少なく、米国のFIST(Phase II)実験におけるLPCI配管破断実験とわが国で電力共研が実施したTBL(RUN315)HPCS配管破断実験が代表的である。ROSA-IIIではECCS配管に破断装置を有していなかったので、ECCS二重故障を仮定した2種類の中口径破断実験を実施し、上記実験と比較することにより特徴的事象を調べた。この結果、HPCS配管破断時には炉心露出開始は再循環ループ破断より遅いが炉心露出時間帯は長くなるためPCTは高くなること、そしてROSA-III2実験の中間値になる事を示した。
中村 秀夫; 田坂 完二; 小泉 安郎; 安濃田 良成; 熊丸 博滋; 村田 秀男; 鈴木 光弘; 入子 真規*; 斯波 正誼
JAERI-M 84-008, 177 Pages, 1984/02
本報は、ROSA-III実験装置を用い、HPCS故障を仮定して行なった再循環ポンプ入口配管での200%両端破断総合事件RUN926の実験結果について記述したレポートである。ROSA-III実験装置は、BWR/6型原子炉の炉心を電気加熱ヒーターで模擬した実炉化(1/424)の装置である。RUN926では、破断口はノズルにより模擬され、また実験は予定通り行なわれた。RUN926の最高被覆管温度(PCT)は783.5Kで、炉心再冠水時118.5秒に燃料棒A71の中央表面に生じた。全炉心はECCS作動後クエンチされ、ECCS注入効果が確認された。本報では、全ECCS作動を仮定した200%両端破断実験RUN901の実験結果との比較がなされた。RUN901では、下部プレナムフラッシング(LPF)鎮静後、RUN926程燃料表面の温度は上昇しなかった。これは、RUN901で作動したHPCSの効果である。ただし、RUN901のブローダウンの際に生じ、780Kであったが、これはRUN926のPCTとほとんど同じ値であった。